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町工場がわかる!【簡単要約!4つの視点で町工場を理解しよう】

町工場とは?②
発注者

町工場ってTVとかではよく見るけど、いろんな町工場があって何をしているのかよくわからん〜。何をどこに頼めばいいのやら…

転職者

町工場とは【日本の町工場の定義と特徴】で大体の理解はできたけど、まだまだ複雑すぎてよくわからない…具体的な仕事内容はどうなんだろう?

yohei
yohei

町工場とは【日本の町工場の定義と特徴】日本の中小製造業/町工場の定義は『多品種少量生産で工業製品の一部(部品、工程)の加工、組立をしている中小受託製造業ということを理解していただけたと思います。

ですが、町工場はもっと複雑に絡み合ってます。この定義を理解しただけでは、あなたはその後のステップに進むことができません。

さらに深掘りして理解するため、ここでは町工場がわかる!4つの視点を簡単に要約して説明します。(それぞれの視点をより詳しく知りたい方は、視点ごとにより詳しい記事を書いてます。そちらをご参照ください。)

この記事を読む価値

『日本の町工場について、4つの視点を学ぶことで町工場をより深く理解する!』

町工場で働く人:『自社を理解し、自社を見つめ直す機会に』

依頼したい人転職したい人:『町工場の基礎を理解し、今後の活動に役立てる』

日本の町工場を理解する【簡単に4つの視点で理解しよう】

町工場をより深く理解するには、あなたが働いているor依頼しているor働こうとしている町工場に対して、以下の4つの視点を順番に考えて見てください。(まずは全体像理解のため、この記事を読んでもらってから、各視点の詳しい記事の各リンクを読んでもらえればわかりやすいと思います)


町工場をより深く理解するための4つの視点】
  • 1の視点
    関わっている工業製品を見る

    詳しくは

  • 2の視点
    特化している加工方法、工程を見る

    詳しくは

  • 3の視点
    町工場のスタイルを見る【ここが一番重要

    詳しくは

  • 4の視点
    その町工場の強みをQCDSEで見る。

    詳しくは

それでは視点ごとに、まずは簡単に説明していきましょう!

1の視点【関わっている工業製品を見る】

一口に製造業と言っても色々な工業製品があります。まずその町工場がどの工業製品に関係するのかを考えてみましょう。

引用:経済産業省『https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/topics/kids/industry/kind.html』

町工場ガイドでは、主に重工業である機械工業を中心に話していきます。一番皆様のイメージされている町工場の仕事に近いと思います。

できる限り他の工業にも関連する形で書いていくので、そのほかの工業に携わる方も町工場ガイドをよろしくお願いします。

詳しくは

2の視点【特化している加工方法、工程を見る】

複数の製品、加工方法、工程を有している町工場もありますが、

町工場とは基本、規模が小さい中小製造業であるため、一つの製品、加工方法、工程に特化している場合が多いです。

製品の例加工方法の例工程の例
シャフト
ネジ
ベアリング
etc…
切削加工
板金加工
研磨加工
熱処理
メッキ処理
etc…
組み立て
加工・製造
etc…
製品・加工方法・工程の一例

例えば、1の視点で分類した機械工業の自動車にしても、切削加工で小さなシャフトを受託製造している町工場もあれば、板金加工で部品を受託製造する町工場、熱処理で関わる町工場から、エンジンの組み立てを行う町工場まで、何千何万の町工場が加工、組み立てした部品や機械などで自動車が完成していきます。

繊維工業にしてみても、製糸業/紡績業(糸をつくる仕事)に始まり、撚糸製造業(糸をよりあわせる仕事)、織物業(糸から布をつくる仕事)…などそれぞれの町工場には特化した製品・加工方法・工程があります。

一つの工場で完結している製品はほぼありません。

中小製造業である多くの町工場が関わって、あなたが使っている商品ができています。

詳しくは

3の視点【町工場のスタイルを見る】

3の視点である町工場のスタイルが町工場ガイドでは一番重要な視点です。

町工場のスタイルは大きく分けて以下の4つに分類されます。
一つだけではなく、スタイルを複数持っている町工場もあります。

町工場のスタイル説明特徴
見込生産型決められた製品を生産計画を立て製造少品種大量生産の町工場。
親会社依存が多い、家電など一般的に需要量が多く、変動が小さい商品
受注製造型その都度、受注した様々な製品を製造(個別orロット)多品種少量生産の町工場
需要変動が大きい商品や試作品、治具などを生産している。
商品・研究開発支援型設計、企画段階まで関わり製造メーカーの上流に関わる町工場。
設計部、デザイン部署等があり、自社の技術力を活かした提案が可能。
ニッチメーカー型自社商品(部品であることが多い)を製造、販売まで行う自社商品を持つ町工場。
BtoB、BtoCの違いはあるが、基本的にニッチな商品を扱う。
町工場のスタイル

ここを見極めないと

発注者は効率的に加工依頼、部品調達ができません。

転職者は自分の働き方がわかりません。

そして町工場の経営者や従業員は自社が現在どのスタイルなのか、目指すべきスタイルはどこなのかを理解しないと、効果的な経営戦略を考え、実行し、発展することができません。

町工場=見込み生産=ライン生産のイメージがある人も多いのではないでしょうか?

見込み生産型は海外の安い労働力を活用することが多く、市場の変化が激しい昨今では見込み生産は少なくなっています。

受注生産型は、多品種少量生産が得意な日本での町工場の多くが該当します。

研究開発型の町工場は加工の上流にまで関わっていく町工場で、町工場の最近のトレンドとなっている気がします。

ニッチメーカー型とはメインとなる自社製品、自社商品を保有する町工場です。大企業が参入しないようなニッチな製品が多いです。

4の視点【町工場の強みをQCDSEで見る】

仮に1〜3の視点で見た時に全く同じ町工場でも、それぞれに強みがあり、一つとして同じ町工場は存在しません。

町工場の強み弱みを把握する一例としては、

ワークサイズ
加工できるものサイズ、又は得意なサイズ
対応可能な材料
一つの材料の加工を専門としている場合もあれば、
金属、樹脂などの大分類で専門としている場合もある
ノウハウ
その町工場独自の加工方法、固定方法、など長年の経験から培ってきた強み
立地条件
何気に超重要。できれば近場ですぐに会いに行ける距離が良い
強みの一例

ホームページがある工場であれば確認できる要素から、実際に足を運ばないとわからない要素、取引してみないとわからない要素などたくさんあります。

上記の視点だと専門性が高いため、町工場ガイドではより簡便にした視点を紹介します。


それはその町工場がQCDSEのどこを重視しているのかでその町工場の強みを見極めることです。

Q (Quality)品質、技術
C(Cost)コスト、価格
D(Delivery)納期、スピード、入手性
S(service)サービス、対応力
E(Entertainment)面白い要素、自社研究など
QCDSEの考え方

この要素はある程度HPから読み取ることが可能です。何に投資したり、何に力を入れているのかをHPの文言などから読み解いてみましょう。

4の視点で町工場の強みを模索する場合、QCDSEの視点から簡単に入り、その後の取引でより専門性の高い要素で強みを把握するのがいいでしょう。

まとめ

以上が、簡単に要約した4つの視点での町工場の分類であり、これから記事を読み進めていくために重要な部分になるため、できる限りこの記事の意味を理解しておいて欲しいです。

4つの視点でさらに町工場を理解すれば、あなたは理想とする町工場を簡単に探し出せるでしょう!

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発注者
発注者

4つの視点を理解できても、協力工場の町工場がどれに該当するのか分類できないし‥実際に町工場を探すとなると新人や素人には難しいよ‥

働きたい人
働きたい人

製造業で働いたことがない私には難しい…

そんな声が聞こえてきました!そんな読者でもわかりやすく視点毎にも解説していきますので、諦めないで引き続き各記事にも目を通してもらえれば嬉しいです。

あなたの理解が日本のものづくり産業の発展に必ず繋がります!

わからないことや追記したいことなどがあればコメント欄にお願い致します。

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