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1の視点【関わっている工業製品で見る】

1の視点 工業とは?

発注者

工業ってなんだっけ?

ものづくりとは違うの?

町工場

自分が何を作っているのかわからない

取引先は何を売っているのであろうか?

転職者

とりあえず町工場に転職したけど、自分が関わりたい製品・分野と違った…

yohei
yohei

工業製品は製造業であるメーカーや町工場によってつくられています。わたしたちの身の回りには工業製品があふれていますが、日々意識して生活する人は少ないでしょう。ここでは中小製造業/町工場の産業である第二次産業・工業(製品)について理解を深めて参ります。基礎中の基礎のため、理解できている人は読み飛ばして下さい。

この記事を読む価値

『日本の町工場について、4つの視点の最初の1の視点を学ぶことで工業製品・町工場をより深く理解する!』

町工場で働く人:『自社を理解し、自社を見つめ直す機会に』

依頼したい人転職したい人:『町工場の基礎を理解し、今後の活動に役立てる』

工業(こうぎょう、英語: industry)は、原材料を加工して製品を造る(つくる)こと、および、製品を造ることにかかわる諸事項のことである。

wikipedia

結論から申しますと、様々な意見はあると思いますが、
工業=製造業=ものづくりの理解で問題ありません。

原料や材料を加工して、わたしたちの生活や仕事に必要な製品を作る産業のことを工業と呼び、製造業とも呼ばれ、親しみやすくものづくりとも呼ばれてきました。

そして工業は第二次産業になります。

第一次産業、第二次産業、第三次産業?

小学生の頃に勉強した!という人も多いでしょう。覚えていますか?

理解を深めるためにそれ以外の産業も含めて簡単に解説していきます。

産業分類とは

第一次・第二次・第三次産業とは、イギリスの経済学者であるC・G・クラーク氏が考案した分産業分類になります。代表的な産業分類になります。

第一次産業(農業・林業・水産業)

第一次産業には、自然界において作物を栽培・収穫する「農業」「林業」「漁業」が当てはまります。

第二次産業(工業)

日本における第二次産業は、金属や岩石などを採掘する「鉱業・採石業・砂利採取業」、土木工事や建築工事を行う「建築業」、様々な品物を製造する「製造業」が当てはまります。

第三次産業(商業やその他サービスを含む)

第三次産業は第一次産業にも第二次産業にも含まれない業種で、該当する業種は小売業や運輸業、サービス業などです。

中小製造業/町工場の属する第二次産業の工業、特に幅が広く、食品や衣服といった身近な製品から、業務用の機械、鉄道や航空機などの輸送機までもが対象です。

聞いたことある?日本標準産業分類!?

国税調査や補助金申請などでは日本標準産業分類などが使われています。すべての経済活動を、20の大分類、99の中分類、530の小分類、1,460の細分類の4段階に分類(第13回改訂時)していますが、自社がどれに該当するのか悩む人は多いと思います。僕も正直よくわかりません…

社会通念との乖離があり、わかりづらく、参考にならないので、町工場ガイドでは使用しません。国が統計上必要な分類だと思ってもらえればいいです。



2、さらに第二次産業(工業)を分ける。軽工業と重工業とは?

第二次産業の工業自体もさらに分けることができ、軽工業と重工業(重化学工業)に分類できます。

重い?軽い?などシンプルに原材料や製品の重さをもとにしているそうです。

重工業(重化学工業)

重工業は鉄鋼業、自動車製造業、造船業など重量のある製品を作ります。

自動車工業、鉄鋼業、機械工業、造船業などの比較的重量のあるものを製造する工業を重工業と言います。又、石油の精製、薬品による化学反応を用いて製品をつくる工業のうち、重工業と化学工業とあわせて、重化学工業と言われることもあります。

町工場ガイドでは重化学工業がメインとなりますが、軽工業の方にも為になる情報を発信して参ります。

軽工業

食料品工業、繊維工業など比較的、軽量な日用品などの製品を作ります。

軽工業の代表は,食料品と繊維です。食料品はふだん目にしているもののほかに,お酒やたばこも含まれます。せんいには衣服も含まれます。このほかに,ノートなどをつくる紙加工やパルプ,木材などがあります。

軽工業は,重化学工業に比べて原材料や製品が軽く,工場の設備にお金が少なくてすみます。また,人手も少なくて済むイメージです。工房などは軽工業に該当する場合が多いです。

3、さらに軽工業を分ける。(参考)

町工場ガイドは、重工業中心ですが、ここでは参考として軽工業についても勉強しておきましょう。

食料品工業

農・畜・水産物を原料として加工食品を製造する工業のこと。製粉業、醸造業、製糖業、乳業、製菓工業や水産加工業、肉製品、缶詰、瓶詰、食用油脂、飲料など多岐に渡ります。 

食料品のお菓子、調味料、インスタントめん、ジュースなど

繊維工業

せんい工業は糸や編み物、衣服などを生産する工業。綿花や羊毛、生糸などの天然せんいから作られるものと、レーヨン、アセテート、アクリル、ポリエステル、ナイロン、ビニロンなどの化学せんいで作られるものに分けられます。ただし、化学せんいを加工する場合は先に述べた化学工業になります。 

せんい工業の他に養蚕業があります。古くから日本で行われてきた工業で、絹の減量となる繭を取るため蚕を育てます。絹は生糸として加工され生糸は絹織物となります。 

繊維工業の洋服やカーテンなど

窯業

窯で粘土を焼いて陶磁器、煉瓦、瓦などを製造する工業。更に、鉱物質原料にガラスやセメントを作る工業も含みます。 

窯業の窓ガラスやマグカップなど

紙・パルプ工業

木材のチップを溶かして繊維を取り出してパルプを作り、そのパルプから新聞用紙や印刷用紙、

ティッシュペーパー、板紙(段ボールの材料)などを作る工業のこと。

皮革工業

衣服や靴、鞄などに用いられる動物の皮や人工の皮を加工する工業のこと。 

4、さらに重工業を分ける。

町工場ガイドでは、以下、重工業が中心です。

金属工業

鉄鉱石、銅鉱石、ボーキサイトなどの鉱石から鉄、銅、アルミニウムなどを取り出して、加工する工業のこと。日本の金属工業は、主に鉄鋼業とアルミニウム工業が代表的です。鉄は主に鉄鉱石と原料炭と呼ばれる石炭が原料となります。鉄は加工しやすく、鋼板や鋼管に加工されます。アルミニウムのほか、銅、亜鉛、鉛、すずなどは昔から産業素材として幅広く利用されてきました。鉄橋からレール、私たちの日常生活ではスプーンや鍋やアルミ缶など身近なものに使われています。 

化学工業

主に石油や石炭を原材料とし、化学の力で製品を作る工業です。化学薬品、化学肥料、合成ゴム、合成せんい、プラスチック、ペットボトル、薬、洗剤、石けんなどさまざまな製品が作られます。 

機械工業

金属やプラスチックなどを材料にして機械製品を作る工業のこと。私たちの生活に身近な電子レンジ、冷蔵庫などの家電から携帯電話、パソコンなどの通信機器、さらには自動車、飛行機などの乗り物まで多岐に渡ります。機械工業の中には電子回路を利用した機械を作る電子工業もあります。

5、それぞれの工業からさらに細かく工業製品へ

引用:経済産業省『https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/topics/kids/industry/kind.html』

上記のように

小さい分類の工業の中にも工業製品は複数あります。

その中から自社が関わっている工業製品を把握して下さい。

自社がどの工業に属し、どの工業製品に携わっているのかを理解することは、製造業に関わる全ての人が理解することが重要です。(発注者や転職者は聞かないと理解しづらいし、実際に理解している町工場も少ない場合があるため注意が必要です。)

当たり前のことですが、この当たり前ができていません。

町工場で働く人は、どの工業製品のどの部品のどの工程に携わっているのか?自社が何を作って、どの工業に貢献しているのかを理解すべきだし

町工場に依頼したい人は、自社のものづくりを理解し、できれば、その工業に関わっている町工場に依頼することが取引をスムーズに付加価値を上げるポイントでもあります。

町工場で働きたい人は、製造業・町工場で働きたい!だけではなく、さらに深掘りして、自分がどの工業に関わりたいかを考えることが重要です。

でも実際は、工業を理解しておらず

町工場は、作っているものがわからない

依頼したい人は、的外れな町工場に依頼してしまう

転職したい人は、転職後のミスマッチを感じてしまう

思い当たることが多いのではないでしょうか?

まずは製造業、ものづくり、工業の基礎を理解することから始めましょう。

まとめ

工業=ものづくり=製造業です。

原料や材料を加工して、わたしたちの生活や仕事に必要な製品を作る産業のことを工業と呼び、製造業とも呼ばれ、親しみやすくものづくりとも呼ばれてきました。

町工場は自分がどの工業に属し、どの工業製品の、何を加工しているのかの理解を進めましょう。自分のことを理解していない町工場は多いです。

町工場に依頼したい人は、該当する工業を見極めて、そこを専門にしている町工場に頼んだ方が依頼がスムーズになり、提案なども受けられる可能性が高いです。

町工場に転職したい人は、そもそも自分が何を作りたいのか?携わりたいのかを考えることが重要です。「ものづくり、町工場、製造業」というイメージだけで転職先である町工場を探すことは迷想に繋がります。

※町工場ガイドでは一般的な町工場で多い重化学工業である金属工業・化学工業・機械工業寄りにお話を進めております。ですが、軽工業にも当てはまる話も多いため、軽工業の方も読み進めていただければ幸いです。

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